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ChristineStogner

    Added on 08 November 2022
    「おい牽招、お前劉備殿と知り合いだったのか?」

     意外だった、繋がりが全然思いつかずに島介が珍しく変な顔をしている。

    「はい。玄徳とは親友なんです、俺はこいつの為ならいつでも命を懸けられる!」

    「私とてそれは同じだ、子経の為ならばこの身を賭すことを厭わぬ!」「ん? そ、そなたは子経! なぜこのようなところに。楽殿に師事していたのでは?」

     駆け寄ると互いに抱き合う、関羽や張飛がポカンとしているではないか。

    「今は島将軍に従っているんだ。師匠は郷に帰ったよ、俺はもっと世を知るべきだってな」 刎頸の交わり、劉備には義兄弟が二人居たが、本当ならばここにもう一人加わっていたのかもしれない。かつて学徒であった時に知己を得て、意気投合しこのような間柄になった。郷里に戻っていたら一生再会することもなかったが、時機を得て手を取り合う。

    「子経に紹介しよう、私の義弟、雲長と翼徳だ」

    「雲長兄、翼徳兄、子経です!」

     劉備の嬉しそうな顔を見て二人もその気になってしまった。

    「関雲長だ、宜しく頼もう」

    「おう、俺にも弟分が居たとはな! 張翼徳だ、子経ってのか、良い面してるじゃねぇか!」

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